
「毎月引き落とされる電気代…」「年に数回やってくる税金の請求…」
これらは避けて通れない固定費ですが、「どうせ払うなら少しでもお得にならないかな?」と考えたことはありませんか?
実は、公共料金や税金もクレジットカードで支払うことで、無視できない額のポイントや割引を得られる場合があります。年間で考えると、数千円、場合によっては1万円以上の差になることも珍しくありません。
しかし、クレジットカードによっては公共料金や税金をポイント還元の対象外としていたり、還元率を下げていたりすることも。また、支払い方法によって手数料がかかるなど、いくつか注意すべき点があります。
この記事では、公共料金や税金の支払いでも比較的高い還元率を維持しやすい、またはお得な特典が得られる、おすすめのクレジットカード6枚を厳選してご紹介します。さらに、支払い方法ごとのメリット・デメリットや、損しないための注意点も詳しく解説します。
あなたの固定費をお得に変えるヒントが、きっと見つかるはずです。
公共料金・税金支払いをクレジットカードにするメリット・デメリット
まずは、クレジットカードで公共料金や税金を支払うことで、どのようなメリットとデメリットがあるのかを整理しましょう。
【メリット】
- ポイント・割引が貯まる: これが最大のメリットです。支払い額に応じてカードのポイントが貯まったり、請求額から割引されたりします。還元率が高ければ高いほどお得になります。
- 支払い管理が楽になる: 複数の公共料金や税金の支払いを一枚のカードに集約することで、引き落とし日や履歴をまとめて管理できます。支払い忘れを防ぐ効果も期待できます。
- 支払いタイミングを調整できる(クレカの締め日・支払日): 口座からの即時引き落としではなく、クレジットカードの締め日と支払日のサイクルで支払うことになるため、手元の資金を一時的に温存できます。
- 家計管理・支出把握がしやすい: クレジットカードの明細を見れば、いつ、いくら、どの公共料金や税金を支払ったかが一目で分かります。
【デメリット】
- ポイント還元対象外・還元率低下のリスク: クレジットカードによっては、公共料金や税金支払いをポイント還元の対象外としたり、通常の買い物より還元率を下げたりする場合があります。事前に確認が必須です。
- 決済手数料がかかる場合がある: 特に税金や国民健康保険料などをクレジットカード納付サイトやアプリで支払う場合、決済手数料がかかることが一般的です。獲得できるポイントや割引が手数料を上回るか計算が必要です。
- 利用限度額を圧迫する: 毎月の公共料金や年払いの税金は金額が大きい場合があり、クレジットカードの利用限度額を圧迫することがあります。他の高額な買い物の際に限度額に達してしまう可能性も考慮が必要です。
- 登録に手間がかかる場合がある: 各サービス会社や自治体のサイトで、クレジットカード情報や支払い方法を登録する手続きが必要です。
これらのメリット・デメリットを踏まえ、ご自身の支払い状況や利用したいカードが対象かどうかを確認しながら、賢くクレジットカードを活用することが重要です。

公共料金については一度登録すれば基本ほったらかしで良いので、ポイ活としては適していますね。
【厳選6枚】公共料金・税金支払いで差がつく高還元クレジットカード
ここでは、公共料金や税金の支払いでも比較的高い還元率を維持しやすい、またはお得な特典が得られるおすすめのクレジットカードを7枚ご紹介します。
※ご紹介する還元率は、公共料金や税金支払いに適用されることが一般的とされる目安です。税金の種類、支払い方法、ご利用の環境により異なる場合や、一部対象外となる場合もありますので、必ず各カード会社の公式サイトや支払い先の最新情報をご確認ください。
1. リクルートカード (Visa/Mastercard/JCB)

- 公共料金・税金支払い時の還元率目安:1.2% ポイント
- 税込100円につき1.2ポイント(リクルートポイント)
- ここが強み: 基本還元率が1.2%と非常に高く、公共料金や多くの税金支払いでもこの高還元率がそのまま適用される、汎用性の高い高還元カードです。特別な手続きや利用方法を意識しなくても、支払うだけで高い還元が得られます。
- 貯まるポイント: リクルートポイント(Pontaポイントやdポイントと相互交換可能)
- メリット:
- 公共料金・税金支払いにおいて、トップクラスの還元率が得やすい。
- 年会費永年無料。
- どこで使っても1.2%還元なので、管理がシンプル。
- リクルート関連サービス(じゃらん、ホットペッパーなど)をよく使うならポイントが使いやすい。
- デメリット:
- 特定の店舗でのみ還元率が大幅にアップするわけではない。
- リクルートポイントの使い道が、一部ユーザーには限定的と感じられる場合がある(ただしPonta交換でカバーしやすい)。
2. JCB CARD W / JCB CARD W plus L (JCB)

- 公共料金・税金支払い時の還元率目安:1% ポイント
- 税込1,000円につき10ポイント(Oki Dokiポイント)※1ポイント=約5円相当で計算した場合
- ここが強み: 39歳以下限定(一度入会すれば40歳以降も継続利用可能)ですが、年会費永年無料で基本還元率が1%とJCBカードの中では非常に高い水準です。公共料金や税金支払いも、この1%還元の対象となることが多いです。
- 貯まるポイント: Oki Dokiポイント(nanaco、dポイント、Pontaポイント、JAL/ANAマイルなど多様な交換先あり)
- メリット:
- 年会費無料ながら、公共料金・税金支払いでも1%還元が得られる。
- スターバックスやセブン-イレブンなど、特定のパートナー店ではさらに還元率アップ。
- JCB独自の優待やキャンペーンが利用できる。
- デメリット:
- 39歳以下しか新規申し込みできない。
- Oki Dokiポイントはやや使いづらい。(ただし、交換により簡単に使用可能)
- 海外での利用にはやや弱い場合がある。
3. Orico Card THE POINT (Mastercard/JCB)

- 公共料金・税金支払い時の還元率目安:1% ポイント
- 税込100円につき1ポイント(オリコポイント)
- ここが強み: 基本還元率が1%と高く、公共料金や税金支払いを含め、幅広い支払いでこの還元率が適用されます。特にネットショッピング時に「オリコモール」を経由するとさらにポイントが貯まるため、ネットも公共料金もお得にしたい方に。
- 貯まるポイント: オリコポイント(PeX、Pontaポイント、dポイント、Tポイント、Amazonギフト券、ANA/JALマイルなど多様な交換先あり)
- メリット:
- 年会費永年無料。
- 公共料金・税金支払いを含め、多くの支払いが1%還元の対象。
- オリコモール経由でネットショッピングの還元率がアップする。
- デメリット:
- オリコポイントは交換しないと使いづらい。
- 入会後6ヶ月間は還元率が2%になる特典があるが、期間中のご利用金額50万円(5,000オリコポイント)が上限なので注意。
4. au PAY カード (Visa/Mastercard/AMEX)

- 公共料金・税金支払い時の還元率目安:1% ポイント
- 税込200円につき2ポイント(Pontaポイント)
- ここが強み: 基本還元率が1%で、公共料金や税金支払いもポイント対象となります。auユーザー以外でも利用可能で、日常の支払いをPontaポイントに集約したい方に便利です。
- 貯まるポイント: Pontaポイント
- メリット:
- 年会費無料(年に1度でも利用すれば)。
- 公共料金・税金支払いを含め、多くの支払いが1%還元。
- au PAY 残高へのチャージでもポイントが貯まる。
- Pontaポイントは提携店が多く使いやすい。
- デメリット:
- auユーザー向けの特典もあるため、auユーザー以外だと一部メリットが限定される場合がある。
5. JQ CARDエポスゴールド (Visa)

- 公共料金・税金支払い時の還元率目安:公共料金なら1.5% ポイント(選べるポイントアップショップ登録時)、税金は0.5%
- 基本還元率:税込200円につき1ポイント(JRキューポ)
- 選べるポイントアップショップ登録カテゴリでの利用:税込200円につき3ポイント(JRキューポ)
- ここが強み: 「選べるポイントアップショップ」で「公共料金」カテゴリを選択・登録すれば、公共料金の支払いにおいて1.5%という非常に高い還元率を実現できます。電気、ガス、水道、電話料金などをこのカードに集約すると効果絶大です。
- 貯まるポイント: JRキューポ(Tポイント、Pontaポイント、Gポイント、JAL/ANAマイル、SUGOCAポイントなどへの交換先が豊富)
- メリット:
- 公共料金支払いにおいては、今回ご紹介する中でも最高の還元率(1.5%)が得られる可能性がある。
- ゴールドも条件付きで年会費無料。
- エポスカードの優待特典(マルイでの割引、飲食店・レジャー施設の割引など)も利用可能。
- デメリット:
- 1.5%還元は公共料金カテゴリを選択した場合に限られる(登録は3つまで)。
- 税金支払いは基本還元率0.5%となるため、税金支払いには向かない。
- JRキューポのままだと使い道が限定されるため、交換先を意識する必要がある。
- 通常のエポスカードは改定により、ポイントアップショップが2倍の1.0%のため、旨みが少ない。現状はJQエポスカードのみ1.5%還元が得られる。
- ポイントアップはゴールドカード限定のため、年会費無料のためには「修行」が必要。
6. P-oneカード Standard (Visa/Mastercard)

- 公共料金・税金支払い時の特典目安:請求額から1% OFF + 0.25% ポイント(ポケットポイント)
- 税込100円利用につき、請求時に1円割引。さらに税込1,000円につき1ポイント(ポケットポイント)。
- ここが強み: 請求額から自動で1%割引されるというユニークな特典が、公共料金や税金支払いにも適用されます。ポイントを計算する手間なく、確実にお得を享受したい場合に便利です。割引とポイントを合わせると還元率は実質1.25%相当になります。
- 貯まるポイント: ポケットポイント(Gポイント、Tポイント、Pontaポイント、dポイントなどへの交換先あり)
- メリット:
- 公共料金・税金支払いを含め、多くの支払いが自動で1%オフになるシンプルさ。
- 年会費永年無料。
- 割引とポイントの二重取りができる。
- デメリット:
- 割引がメインのため、ポイントのように貯まってからまとめて使う、といった自由度は低い。
- ポケットポイントの還元率は低め(0.25%)。
【重要】支払い方法別・税金の種類別の注意点と賢い選び方
クレジットカードで公共料金や税金を支払う際、「どのカードを使うか」だけでなく、「どうやって支払うか」も非常に重要です。支払い方法や税金の種類によって、手数料がかかったり、利用できるカードが限られたり、ポイント還元ルールが異なったりします。
1. クレジットカード納付サイトでの支払い(Yahoo!公金払い、F-REGI公金支払いなど)
- 特徴: 国税や多くの地方税(住民税、固定資産税、自動車税など)の支払いに利用できます。インターネット上でクレジットカード情報を入力して支払います。
- 注意点: 決済手数料がかかることがほぼ必須です。手数料は支払い金額によって異なり、概ね1万円あたり70円~100円程度が目安ですが、自治体や決済サイトによって異なります。
- ポイントとの比較: 獲得できるポイント(=支払い金額 × 還元率)が、かかる決済手数料を上回る場合にのみお得になります。例えば、還元率1%のカードで手数料が1万円あたり80円なら、1万円の支払いにつき100ポイント(100円相当)が得られるため、手数料を差し引いても20円分お得、となります。還元率0.5%の場合は手数料負けする可能性が高くなります。
- 利用: 上記で紹介した7枚のカードは、主要な国際ブランド(Visa, Mastercard, JCB)に対応しているため、多くの決済サイトで利用可能です。
2. スマートフォン決済アプリでの支払い(PayPay請求書払い、LINE Pay請求書支払い、d払い請求書払い、au PAY請求書支払いなど)
- 特徴: 公共料金の請求書や、バーコード・QRコードが付いた一部税金(固定資産税、自動車税など)の請求書をアプリで読み取り、支払う方法です。
- 注意点:
- 多くの場合、決済手数料はかかりません。
- ポイント還元ルールが支払い方法によって異なります。 アプリの残高やあと払い機能で支払う場合はアプリ側のポイント(例:PayPayポイント0.5%など)が付与されますが、クレジットカードを連携して支払う場合、カード側のポイントは付与されない(0%)というケースが増えています。 (※アプリや時期によってルールは変動します。)
- 利用できる自治体や請求書の種類が限られます。
- 利用: PayPayカードはPayPay請求書払いに、au PAYカードはau PAY請求書払いに連携しやすいですが、カード側のポイント還元が受けられない可能性がある点に注意が必要です。リクルートカードなど他のカードは、直接アプリに紐づける支払いには向かない場合があります。
3. コンビニ支払い(電子マネーを利用)
- 特徴: 公共料金や税金の請求書をコンビニに持っていき、nanacoやWAONなどの電子マネーで支払う方法です。
- 注意点: 多くの主要クレジットカード(楽天カード、JCB CARD Wなど)では、これらの電子マネーへのチャージがポイント付与の対象外、または還元率が大幅に低下しています(2025年現在)。 一部のカードではチャージでポイントが得られる可能性もありますが、以前に比べてお得度は大きく下がっています。
- 利用: 以前はnanacoチャージでポイントが付くカードを利用し、税金をnanacoで支払うのが定番の裏技でしたが、現在は難しくなっています。
4. 各サービス会社・自治体への直接登録
- 特徴: 電気、ガス、水道、電話料金などの公共料金は、各社のウェブサイトなどでクレジットカード情報を登録し、継続払いにすることが可能です。
- 注意点: 手数料はかかりません。 ポイント還元率は利用するクレジットカードの、その支払いに対する還元率がそのまま適用されます(今回ご紹介した7枚のカードなら、記載の還元率目安が適用されやすいです)。
- 利用: 公共料金の支払いをクレジットカードで行う場合は、この方法が最もシンプルで手数料もかからず、おすすめです。
まとめ:あなたの支払い状況に最適な一枚・方法を選ぼう
公共料金や税金は、支払い方一つで年間のお得度が大きく変わる固定費です。クレジットカードを賢く利用することで、これらの支払いからもしっかりポイントや割引を得ることができます。
今回ご紹介した7枚のカードは、それぞれ公共料金・税金支払いにおいて異なる強みを持っています。
- リクルートカード (1.2%)、JCB CARD W (1%)、Orico Card THE POINT (1%)、au PAY カード (1%): 幅広い支払いをカードに集約し、どんな支払いでも高還元を得たい場合に有力です。税金支払いサイトでの手数料をポイントで上回れる可能性も高いです。
- JQ CARDエポス (公共料金1.5%): 特に公共料金の支払いを最重視し、登録の手間を厭わないなら最高の還元率が得られます。
- P-one Standard (1%割引+0.25%ポイント): ポイント計算なしで、確実に請求額から割引されたい場合に便利です。
最適なカードや支払い方法は、あなたの「年間どのくらいの公共料金・税金を支払っているか」「どのポイントを貯めたいか」「どの支払い方法が便利か」によって異なります。
まずはご自身の毎月の公共料金や年間の税金支払額を確認し、それぞれのカードでどのくらいポイントや割引が得られるかをシミュレーションしてみてください。そして、ご紹介した支払い方法ごとのメリット・デメリットや手数料の有無、ポイント還元ルールを理解した上で、最もお得で手間がかからない方法を選びましょう。
賢くクレジットカードを活用して、固定費からもしっかりお得を手に入れてください!
【ご注意】
- 上記の情報は2025年5月現在の一般的な情報に基づいています。クレジットカードの還元率、ポイント付与条件、公共料金や税金の支払い可否・手数料・ポイント還元ルールは、予告なく変更される場合があります。
- 特定の税金(例:国税、地方税)や特定の支払い方法(例:一部のスマホ決済アプリ、特定のコンビニチェーン、各自治体独自の支払いシステム)によっては、対応状況やルールが大きく異なる場合があります。
- 必ず各カード会社の公式サイト、および支払いを行うサービス会社や自治体の公式サイトで最新かつ正確な情報をご確認ください。
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